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宗像大島で「はりこ制作プロジェクト」 新たな郷土玩具で島の産業創出へ

宗像のキャラクター「テンちゃん」と「黒子のイカ」

宗像のキャラクター「テンちゃん」と「黒子のイカ」

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 宗像大島で「はりこ制作プロジェクト」が始動し、2月1日、「宗像大島はりこ」の販売が始まった。

一つ一つ手作業で作る

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 同プロジェクトを立ち上げたのは、全国の地域振興を支援し地域循環経済の確立を目指すというローカルツーリズム(福岡市中央区)。大島で宿泊施設「MINAWA(みなわ)」の運営なども手がける同社が、人口減少や地場産業の衰退が課題となっている同島で新たな雇用の創出や観光の促進を図る。

 「宗像大島はりこ」を監修するのは、構成作家で、張り子作家としての一面も持つ齋藤貴義さん。張り子は古くから全国各地で作られてきた郷土玩具だが、齋藤さんが作る張り子は既存の手法とは異なり、細部の凹凸まで再現できるのが特徴。

 昨年11月、大島で開かれたワークショップには張り子作家志望の島民3人が参加し、張り子制作のノウハウを学んだ。売れ行きを見ながら島内に工房を構え、島民に制作を任せていく予定だという。

 第1弾の商品は宗像のキャラクター「テンちゃん」。テンちゃんのライバル的存在である「黒子のイカ」とのセット商品(7,800円)を販売するほか、オーダーメードも受け付ける。

 今後も大島に関連するモチーフで商品化を考えており、第2弾には大島に伝わる「カッパの妖怪」を予定している。口頭で伝わってきた妖怪でビジュアルが存在しないため、イラストを募集し専門家による品評会を開くなどしてキャラクターを決めていくという。

 同社の糀屋総一朗社長は「産業消滅社会に対応するためには、事業をうまく承継していくか新しい事業を生み出すことが必要。これまでも大島ではさまざまな取り組みをしてきたが、『宗像大島はりこ』もそのうちの一つ。雇用を確保しつつ、新しい魅力を発信していくことができれば」と期待を込める。

 「宗像大島はりこ」は同社のオンラインショップで販売。今後は大島港フェリーターミナル(宗像市大島)内の売店や道の駅むなかた(江口)でも販売を予定する。

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