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「むなかた応援大使」クレシーニ・アンさんが日本国籍取得 コロナ禍で決断

「アンちゃん」の愛称で親しまれているクレシーニ・アンさん

「アンちゃん」の愛称で親しまれているクレシーニ・アンさん

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 「むなかた応援大使」を務めるクレシーニ・アンさんが11月21日、日本国籍を取得した。

戸籍を作成するため宗像市役所を訪れたクレシーニ・アンさん。「日本人」Tシャツは数年前に原宿で購入。「帰化申請を決めてから、日本人になるまで着ないでおこう」と家に飾っていたという

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 クレシーニさんはアメリカ・バージニア州出身の言語学者で1997(平成9)年に初来日した。一度帰国し、2003(平成15)年に再来日。2014(平成26)年に永住権を取得し、宗像に移住した。現在は北九州市立大学准教授として教壇に立つほか、執筆、講演、テレビコメンテーターなどの活動を行っている。「むなかた応援大使」は2019(平成31)年1月に就任し、「やさしい日本語」研修や講演会の講師、宗像市公式ユーチューブサイトでイベントや文化の違いなどを紹介する動画配信を行っている。

 クレシーニさんによると、日本国籍取得は以前から考えていたが、手間がかかることや大きな決断が必要だったことから、保留していたという。クレシーニさんは「コロナ禍で一時、在留資格を持つ外国人の再入国が制限されたことをきっかけに帰化を本格的に考えるようになった。20年以上日本に住み、永住権もあり、心もアイデンティティーも日本人なのに『出国したら日本に戻れないかもしれない』と思うとショックだった。どんな時でも日本にいるためには日本国籍が必要だと感じた」と振り返る。

 昨年9月から行政書士と共に帰化申請の準備を進めてきた。帰化申請許可の一報を受けたのは11月21日、福岡法務局の前で手を上げて喜ぶ自身の写真を「やっと。」の言葉を添えてSNSに投稿した。23日には「2023年11月21日、私は日本国籍を取得しました。皆さんからのお祝いの言葉に感謝しています。皆さんが応援してくれたからこそ、この嬉しい日が来ました。これから私、クレシーニ アンは日本国民として居場所になってきた日本のために力の限り頑張ります!(以上原文ママ)」と投稿したところ、「アンちゃんおめでとうございます」「ずっと応援してました」などのコメント、6400以上のいいね、が寄せられた(11月26日現在)。

 「手続きは難しく、人生の中でこんなにハードなことをしたことはなかったが、国籍を変えることはそれだけ大変なことなので当然。『何としてでも日本人になりたい』という気持ちは心の叫びだった。無事に取得できてハッピーだし、応援してくれた家族にも感謝している。自分にとって正しい決断だったと強く感じる」とクレシーニさん。「宗像は人もやさしく、食べ物もおいしく、自然もきれい。東京も好きだけど、宗像は帰って来ると落ち着く自分の居場所。今後は多様性をテーマに全国の小学校で講演したい。来月は宗像の小学校で初めて講演する。選挙に行くのも楽しみ」と笑顔を見せる。

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