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宗像市民図書館でDX本格化 電子図書館をリニューアルし電子申請にも対応

宗像市民図書館の占部順子さん、深山紗希さん、西谷尚子さん(左から)

宗像市民図書館の占部順子さん、深山紗希さん、西谷尚子さん(左から)

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 宗像市民図書館(宗像市久原)が電子図書館をリニューアルしたほか、マイナンバーカードによる電子申請を可能にするなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを4月から本格化させた。

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 同市では2019年10月、読書習慣の定着や図書館への来館が困難な人の利便性向上を目的に、福岡県内では2番目に電子図書館サービスを導入。市内の小中学校でも、2021年4月から一人1台タブレット端末を整備するなど、社会の急速なデジタル化を受け、DXを本格化させることとなった。

 「中学生以上の市民」と定めていた電子図書館の利用対象者を「市民および市内通勤・通学者」に拡大。小学生以下の子どもの利用が増えることを考慮し、絵本や児童書、調べ学習に利用できる本や図鑑などを中心に新たに2000冊を追加し、計1万冊が利用できるようになった。雑誌も150タイトル用意する。

 電子図書館のホームページから蔵書検索ができるだけでなく、市民図書館の蔵書検索で紙媒体の書籍と同時に電子書籍の有無も表示されるようにしたほか、同じ本を同時に複数人で読むことが可能な「読み放題パック」の電子書籍も導入。学校現場や読書会などでの活用を期待する。

 電子図書館を担当する同館の深山紗希さんは「電子書籍の本文検索機能を使えば、調べものをするときなどに全文を読まなくても必要な情報だけに目を通すことができる。他にも、本文を音声で読み上げる機能や文字サイズの変更、反転させて黒背景に白文字表示にするなど、電子書籍だからこそできる便利な使い方がたくさんある。ぜひ自分に合った方法で読書を楽しんでもらえたら」と話す。

 電子図書館のリニューアルと同時に、利用の電子申請もスタート。図書館利用の新規登録申請や更新、住所変更の手続きは基本的に来館して対面で手続きすることになっていたが、4月1日からはマイナンバーカードで電子申請が可能となった。図書館利用カードもデジタル利用カードを導入し、スマートフォンなどの画面で表示して利用できる。

 DXを統括する同館の西谷尚子さんは「市民の誰もがいつでも読書に親しむことができる環境を目指し、新しい取り組みを始めた。ぜひ多くの方に読書を楽しんでもらえたら」と利用を呼びかける。

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