学ぶ・知る

福津・波折神社の4建造物が国登録有形文化財に

国登録有形文化財の拝殿前に立つ野上雅貴宮司

国登録有形文化財の拝殿前に立つ野上雅貴宮司

 波折(なみおり)神社(福津市津屋崎4)境内にある建造物など4点が7月9日、国登録有形文化財に指定された。

瀬織津姫のイラストをあしらったお守りと御朱印

[広告]

 地域の信仰を支える社(やしろ)として地元住民に親しまれてきた同神社。今回の建造物4点は、港町・津屋崎の成立と近代の発展を今に伝える文化財として評価を受けた。

 登録指定されたのは、本殿、拝殿、幣殿、手水舎、二ノ鳥居。今年3月に国の文化審議会が登録を答申し、今回正式登録された。本殿、拝殿、幣殿は「造形の規範となっているもの」、手水舎と二ノ鳥居は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との評価を受けた。今回の指定により、福津市内の国登録有形文化財件数は7件となった。

 1221(承久3)年に川原崎の宮之本から現在の地に遷座したと伝えられている波折神社は、「津屋崎の産土神(うぶすながみ)」としてこれまで地域住民に親まれてきた。「津屋崎」の地名が「応安神事次第(おうあんしんじしだい)」などの神社史料に初めて登場する。1375(永和元)年の100年以上前からこの地にあるといわれ、港町・津屋崎の成立に深く関わる存在として知られる。地元漁師は出港前に航海の安全や豊漁を願って参拝するなど、現在も地域住民の暮らしに深く関わっている。

 今回指定を受けた建造物は明治~大正期に建設された。本殿を彩る唐獅子(からじし)や麒麟(きりん)、「波濤文(はとうぶん)」などの精巧な彫刻や、拝殿内部の化粧屋根裏天井と二重虹梁(こうりょう)は、港町から海浜リゾート地へと変化していった近代津屋崎の繁栄など、建設当時の高い建築技術を今に伝えている。

 野上雅貴宮司によると、登録に向けては福津市職員が何度も神社を訪れ、建築調査や資料作成を重ねたという。野上宮司は「氏子をはじめ地域の皆さまが喜んでくださると思い、『ぜひお願いします』と市の職員に伝えた。登録まで尽力してくださった方々に感謝している」と話す。

 野上宮司は「登録後は、神社を訪れた地域住民から、おめでとう、良かったねなど祝福の声をいただいている。地域の皆さまが自分たちのことのように喜んでくださり、本当にうれしい気持ち」と笑顔を見せる。

 「波折神社の主祭神は、全国的にも珍しい瀬織津姫大神(せおりつひめのおおかみ)。これからも地域住民をはじめ、全国から訪れる参拝者に津屋崎の歴史や文化を伝える神社であり続けたい」とも。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL