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宗像の「子どもの権利相談室」が学生と絵本制作 保育園で読み聞かせ

絵本の読み聞かせの様子

絵本の読み聞かせの様子

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 子どもの権利相談室「ハッピークローバー」(宗像市東郷1、TEL 0940-36-9094)が3月2日、平等寺保育園(平等寺)で学生と共同制作した絵本の読み聞かせを行った。

子どもの権利相談員の石川美喜さん(右)、井上麻衣さん(左)

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 同室は2013(平成25)年、宗像市子ども基本条例に基づく公的第三者機関として市役所内に設置。子どもの権利の救済・回復のため、相談活動、調査・調整活動、広報・啓発活動などを行う。子どもの相談窓口として、子ども専用フリーダイヤルを設け、子ども本人からの相談、保護者など関係者からの子どもの権利に関する相談を受け付けている。

 今回読み聞かせを行った絵本「あなたのきもち きかせてよ」は、昨年8月に学生ボランティアを募集し、福岡教育大学(赤間文教町1)の学生6人と共同で制作。子どもの権利の一つ「意見表明権」をテーマに、動物を登場人物にして、自分の気持ちを伝えることで心が軽くなる様子を描いた内容になっている。学生が、それぞれの得意分野を生かし、ストーリーを考えたり、イラストを描いたりして、分担して制作を進めたという。

 子どもの権利相談員の石川美喜さんは「電話相談以外にも、市内の小中学校に相談ポストを設置するなど相談しやすい環境づくりを行ってきたが、未就学児への啓発が不足していると感じていた。そこで未就学児にも伝わりやすい絵本の読み聞かせを企画した」と絵本制作のきっかけを話す。

 当日は、保育園の年長児が読み聞かせに参加。読み聞かせの後、子どもたちから「友達の気持ちを聞いてみたい」などの感想が発表された。絵本制作に関わり、読み聞かせにも参加した学生、上村優理花さんは「子どもたちが興味を持って聞いてくれてうれしかった。絵本を通して『自分の気持ちを相談していい』ということが伝えられたら」と思いを話す。

 石川さんは「今後、他の保育園や幼稚園での読み聞かせも行っていきたい。『悩みがあったら周りの大人に相談していい』『話しを聞いてくれる人がいる』ということを、未就学児の子どもたちにも伝えていけたら」と意気込みを話す。

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