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宗像「たねのおやつ」が2周年 スコーンなど自家製酵母で発酵菓子

店主の大久保菜美さん 工房の小窓前で

店主の大久保菜美さん 工房の小窓前で

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 自家製酵母を使ったスコーンやケーキなどの発酵菓子を製造・販売する「たねのおやつ」(宗像市)が7月7日で2周年を迎えた。

イベントでの出張販売の様子

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 店主の大久保菜美さんは「自家製酵母は温度管理が大変で、菓子を作るのにも時間と手間がかかり、菓子を焼いてみないと、どのような出来になるか分からない。それでも、自家製酵母にしか出せない風味や食感、優しい甘味、深い味わいが魅力」と話す。酵母をおこすところから、菓子の製造、販売までを一人で行う。店は持たず、月に1度、工房の小窓で販売するほか、「くつろぎ珈琲(コーヒー)」(福津市)に卸したり、イベントで出張販売したりするなど、不定期に販売している。

 大久保さんは、前職でケーキ店とパン店を経験。ドイツのパン店に勤めている頃から本格的に酵母について学んだという。自家製酵母は、フルーツや穀物、ハーブなどに自然に付着している酵母を水などに漬けておこし、増殖させた培養液のことを指す。結婚を機に、ゆっくり子育てをしながら働きたいと考え自営の道を選んだ。何を製造・販売するか考えたときに「他にはない、自分にしか作れないものを作りたい」との思いから、ケーキ店で培った菓子製造の技術と、パン店で培った酵母の技術を掛け合わせて、自家製酵母を使った発酵菓子を作ることに決めたという。

 昨年4月に第一子を出産し、それを機に「もっと素材にこだわりたい」という思いが強くなったという大久保さん。菓子に使う素材は、できるだけ無添加、無農薬、地元の食材にこだわる。昨年10月から工房の小窓でおやつ、調味料、穀物、健康食品などの自然食品も販売する。

「作ることが好きなので、これからもいろいろなものを作っていきたい。今は小麦粉を使った菓子が中心だが、米粉のお菓子も作りたい。無理なく続けられる範囲で、少しでも多くの人におやつを届ける機会が作れたら」と3年目へ向けた思いを話す。

 販売は不定期。販売日や販売場所、予約や取り置きについてはインスタグラムで知らせる。

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