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福津の飲食店、子ども食堂に食材100人分寄付 50年ぶりの再会を機に

当日振る舞った「たい茶漬け」とおかず

当日振る舞った「たい茶漬け」とおかず

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 福津の老舗飲食店「宮地館」(福津市宮司元町)が2月8日、「てんぐや子ども食堂」(岡垣町吉木西)に「たい茶漬け」の食材100人分を寄付した。

「てんぐや子ども食堂」代表の宗岡優子さん

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 2023年7月に活動を始めた「てんぐや子ども食堂」は、代表の宗岡優子さんを中心としたボランティアが毎月第2土曜、岡垣中央公民館(同)で開いている。

 宮地館は1939(昭和14)年の創業時から宮地嶽(みやじだけ)神社の鳥居の下に店を構え、同神社名物の「松ヶ枝餅」や、いけす料理、創作和会席などを提供している。店主の阿部剛一郎さんによると、宗岡さんとは幼い頃に遊んで以来、疎遠だったが、妻の利絵さんと宗岡さんが高校の同級生だったことをきっかけに昨年50年ぶりに再会。宗岡さんが子ども食堂を開いていることを知り、すぐにその場でたい茶漬けの提供を申し出たという。

 宗岡さんは「宮地館に立ち寄ると阿部さんの姿が見えたが、いつも忙しそうで、なかなか話しかけられずにいた。同級生と結婚したと聞いた時はまた縁を感じた。再会してすぐに子ども食堂を気にかけてくれ、こんなにありがたいことはないと思った」と振り返る。

 当日は140人が参加し、たい茶漬けや牛丼、白身魚の野菜あんかけ、ニラレバ炒め、子どもたちにはハンバーガーを振る舞った。参加した子どもたちからは「おいしい」という声が飛び交い、お代わりする列も見られた。たい茶漬けを口にした大人たちも次々と笑顔を見せた。

 宗岡さんは「活動を始めて1年半も継続してこられたのは、いつも協力してくれるボランティアや支えてくれる地域の皆さんのおかげ。毎回後片付けが終わる頃にはくたくたになってしまうが、それでもまた頑張ろうと思えるのはたくさんの笑顔があるから。同じ空間で同じものを多世代で食べて皆が笑顔になる瞬間がたまらない。回を重ねるごとに皆の食堂だと実感できることが何よりうれしい。今後は昼・夜の同日開催にも挑戦していきたい」と意気込む。

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