
宗像市立河東中学校9年生の寺山千尋さんと、同校出身で博多高校1年生の刀根遥緋さんが8月8日~10日、伊トリノで開かれたバトン競技の国際大会に出場し、世界一の称号を得た。
(左から)寺山さん、高杉千紘コーチ、刀根さん(写真提供=寺山さん、刀根さん)
2人は「2025年IBTF世界テクニカルバトントワーリング選手権大会」のデュエットジュニア部門に出場。「バトントワーリング」は、金属の棒(バトン)を回転させる(トワーリング)操作と体の動き、音楽を組み合わせたスポーツ。「吉塚ゆりの樹幼稚園」「玄海ゆりの樹幼稚園」の園児・卒園生で構成する「ゆりの樹バトンスタジオ」に所属し、2年前にペアを組んだという2人は3月、香川県で開催された日本代表選考会で優勝し、世界大会への切符をつかんだ。
各国の選考会を勝ち抜き、5カ国14組が出場した同部門では、表現力や技の出来が審査された。優勝した要因について、2人は「ミスが少なく『ノードロップ』で演技できたのが良かった」と口をそろえる。「ノードロップ」は「バトンを落とさないこと」で、演技中一度もバトンを落とさず演技したチームには「ノードロップ賞」が贈られるほど難しいとされる。2人は予選、決勝ともにノードロップで演技した。
刀根さんは「優勝したいと思っていたが、本当に優勝できるとは思っていなかった。ノードロップは練習ではできていても本番ではなかなかできない。大技が自分たちの強みなので成功して良かった」、寺山さんは「自分たちのベストを尽くして目標だった優勝が取れてうれしかった。今後はU-18の全国1位を目指したい」と笑顔を見せる。