宗像市は3月6日、自由ヶ丘中学校(宗像市朝町)でドローンを使った日用品の配送実証実験を行った。
自由ヶ丘地区ではこれまで、「サービスが人の近くに移動してくる社会」のコンセプトの下、公園での「ショップモビリティー事業」を行い、新しい暮らし方について検証を行ってきた。住宅地で坂道も多く、65歳以上の高齢者が増える推計がある同地区では、日用品が買える店が近隣にない状況。今回の実証実験では、ドローンを活用して日用品を届けることで、地域住民にとっての「ドローンの実用性」「今後の運送インフラとしての可能性」を検証した。
ドローンを用意したトルビズオン(福岡市中央区)の増本衛社長は「ドローンは着実に法整備が進んできている。人の近くに物が運ばれる世界は夢ではなくなってきている」と話し、日用品を提供したマックスバリュくりえいと宗像店(くりえいと3)の吉本洋数店長は「ドローンを活用することで、地域のお客さまの買い物の新しいサービスの一つになることを期待している」と話す。ドローンから運ばれてきた商品を受け取った地域住民からは「商品が安全に早く届くことを体験できた。未来の重要な運搬技術になるかも」と期待の声も聞かれた。
今回の実証実験を担当した宗像市都市再生課の樋口さんは「天候に恵まれ、無事に実証実験ができて良かった。自由ヶ丘地区のさらなる利便性の向上や暮らしの質の向上に努めていきたい」と意気込む。