「津屋崎祇園山笠」が7月15日・16日、福津・津屋崎で4年ぶりに本格開催される。
同祭りは、約300年前に櫛田神社(福岡市博多区)から津屋崎千軒の波折神社(福津市津屋崎4)に御神体を迎え、疫病や災害の退散を祈願して山笠を奉納したのが始まりといわれている。「郷土の伝統文化の誇り」として、郷土を愛する青少年の健やかな成長と人間関係の強い絆を大事にしながら地域の活性化と振興開発を願っている。
博多祇園山笠が「七流れ」で組織され、宮入りや追い山で秒単位のタイムを競うのに対し、津屋崎は漁業を中心とした「北流れ」、商業を中心とした「新町流れ」、農業を中心とした「岡流れ」の3つに分かれ、タイムではなく「いかによく回ったか」を競う。基本的に参加者は住んでいる地域の「流れ」に所属する。
山笠には福津の名品「モマ笛」などを手がける「筑前津屋崎人形巧房」(津屋崎3)の人形師が制作した武士人形を飾る。毎年人形師が3つの流れごとにテーマを決めているという。
津屋崎祇園山笠振興会本部役員の魚住一廣さんは「15日・16日の祭り当日のほか、9日18時に宮入りして3つの流れが勢ぞろいするのも見どころの一つ。ぜひ、4年ぶりの本格開催を楽しんでもらえたら」と話す。
福津の観光情報発信拠点「津屋崎千軒なごみ」(同)では今月16日まで、「山笠展」を開催。キーホルダーや堀出太一さんの「山笠モチーフ絵はがき」などの山笠グッズのほか、ケーキ店「パティスリーエトワール」(同)の「山笠クッキー」を販売する。営業時間は9時~18時(15日は21時まで)。11日は臨時開館。駐車場あり。