「小中一貫コミュニティ・スクールでつながろう」と題したフォーラムが1月25日、宗像ユリックス(宗像市久原)で開催された。主催は宗像市教育委員会。
宗像市は学校・家庭・地域総がかりで地域の担い手・未来の担い手である子どもを育てていくことを目指し、2019年4月から「宗像の郷 中央学園」「日の里学園」をモデル学園として先行的に小中一貫コミュニティー・スクール(以下CS)を導入し、2022年4月からは市内全ての学園に学園運営協議会を設置し、全てCSとなった。
同イベントは市内全てがCSとなって3年目の節目に、より多くの市民にCSについて理解を深めてもらうことを狙いとしたもの。前半は文部科学省CSマイスターの西祐樹さんが、CSを実施する意味や可能性について全国の事例も交えながら講演した。
後半は宗像市CS推進アドバイザーの森保之さんをファシリテーターに、CSに関わっている5人のパネリストによるパネルディスカッションを行い、各地域での取り組みを紹介した。イベント終了後、パネリストからは「他地域の取り組みを知ることができて、今後の活動の希望が持てた」「地域の担い手をどう確保するかは大きな課題だが、有用感が持てるよう工夫していきたい」「学園出身の高校生が地域活動の担い手として参画してくれているので頼もしく思う」などの声が聞かれた。
会場前のロビーでは、各学園での取り組みをパネルや動画などで展示したほか、「日の里学園」の児童生徒が制作に関わったグッズの販売を行ったり、「かとう学園」の児童が地域農園で自ら収穫したサツマイモを販売したりした。児童からは「30分で完売して驚いた」「レシピなどを書いたパンフレットを自分たちで作って一緒に渡したので、おいしく食べてほしい」などの声が聞かれた。
参加した市民からは「子どもの育ちを学校任せではなく皆で一緒に考える時代になったと分かった」「PTA活動との関係が気になっていたので、話が聞けて良かった」「自分にできることで協力していけたら」などの感想が聞かれた。