JAむなかたが統合再編を進めていた穀物貯蔵施設「宗像カントリーエレベーター」(宗像市光岡)が完成し、3月28日、竣工式が行われた。
宗像・福津地域から成る同管内では、これまで「光岡カントリーエレベーター」(同)と「津屋崎カントリーエレベーター」(福津市勝浦)が稼働していたが、津屋崎カントリーエレベーター近くの「新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群」が2017(平成29)年、世界文化遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」に登録されたことから移転を余儀なくされ、再編統合するに至った。
建築面積は1952.07平方メートル。貯蔵量は300トン。従来の施設には無かった、入出庫時に自動測定が可能なトラックスケールのほか、着色粒や異物を選別除去するフルカラーカメラによる光選別機、循環式遠赤外線乾燥機、ロボットによる荷積みなどの最新設備を導入。荷受け・出荷に掛かる時間短縮と共に、作業オペレーターの負担削減が期待されるという。
竣工式には、JA役職員、行政、工事関係者など約60人が出席。摩利支神社(宗像市東郷1)神職による神事が行われた後、神酒拝戴(しんしゅはいたい)、竣工記念式典などが行われた。
小島信昭代表理事組合長は「計画通り無事完成できたのは行政・組合員・工事関係者の皆さまのおかげ。さまざまな支援を頂き感謝したい。むなかた地域は県内有数の米・麦・大豆の産地であり、食料供給の拠点となる当施設は組合員にとってもシンボル・誇りになる。これからも皆で一丸となって地域の活性化と農業の発展に寄与したい」と抱負を述べた。