学ぶ・知る

宗像・自由ヶ丘中でパリ五輪フェンシング女子銅メダリストが授業 

フェンシングを体験する生徒

フェンシングを体験する生徒

  • 0

  •  

 パリ五輪フェンシング女子サーブル団体銅メダリストの福島史帆実さんが8月29日、宗像市立自由ヶ丘中学校(宗像市朝町)で特別授業を行った。

電気審判器を使った本格的な体験

[広告]

 福島さんは、宗像市出身で同市立城山中学校の卒業生。中学時代は陸上部に所属し、100メートル、走り幅跳びの選手として活躍していたが、福岡県のタレント発掘事業に応募したことをきっかけにフェンシングの適性を見い出され、高校からフェンシングを始めた。高校3年時には競技歴2年半にも関わらず全国高校総体フェンシング女子サーブル個人で優勝。全日本選手権優勝や世界選手権団体戦3位などの成績を経て2021年、東京五輪で団体戦5位入賞、2024年に開催されたパリ五輪では銅メダルに輝いた。

 当日、福島さんは「挑戦し続ける心」と題し、全校生徒に向けて講演。「陸上競技でオリンピックに出たいと思っていたので、フェンシングに適性があると言われても最初はなかなか決断できなかった」と中学時代を振り返ったほか、挫折の経験、メンタルの整え方などについて紹介。「諦めずに続けてきたから銅メダルの感動を味わうことができた。やり続けること、やり抜くことができたらその経験はその後の人生につながる」と生徒に呼びかけた。

 講演後は、9年生を対象にフェンシングの体験授業も行う。生徒は福島さんの「マルシェ(前進)」「ロンペ(後退)」のかけ声に合わせて前後に動く練習をしたほか、福島さんの実演を通してルールなどを学んだ。授業の後半には、各クラスの代表がマスク、メダルジャケットなどの防具や剣を装備し、クラス対抗の団体戦も行った。電気審判器のライトが点灯する度に福島さんが攻撃について解説し、得点が入ると拍手や歓声が沸くなど盛り上がりを見せた。初めて体験したという生徒は「思ったより視界も悪く、ジャケットも分厚く暑かった。攻撃の仕方にも細かいルールがあり、難しかったが楽しめた」と笑顔を見せた。

 福島さんの中学時代の恩師、森多妃子教諭が同中学に勤務している縁で実現した同授業。森教諭は「福島さんはスポーツ万能で活発な生徒だった。中学時代から心が強かったのが印象的。今回の特別授業が、子どもたちが夢をつかむきっかけになれば」と話す。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース