宗像で造られた自然栽培の酒米を100%使った日本酒が3月18日、発売された。
この時期一斉に田植えを行う田園風景(写真は2021年のもの)
無農薬、無化学肥料の米作りを行っている農家組織「むなかた自然栽培推進会」(宗像市光岡)が、久留米の酒蔵「杜の蔵」(久留米市)と、販売元となる「スロー風土」(福岡市東区)と共に連携プロジェクトとして造られた。商品名は「風の民 土の民」。
「化学肥料や農薬を使わずとも、おいしい米は作れる」「米と水だけで醸す混じりけのない純粋な酒ならではのうまみと個性の豊かさを感じてほしい」というプロジェクトメンバーの思いから、精米歩合は米をより感じられるよう75%に。生もと造りという伝統的な酒母(しゅぼ)造りを行い、原材料は米と米こうじ、水のみ。
同会の福島光志会長は「我々推進会の活動は、環境回復していく無農薬の水田を広げること。それは個々の農家だけだと限界がある。自然栽培の酒米から醸される日本酒は酒蔵、酒販店、飲食店、お酒を飲んでくれる方々の多くのつながりで、環境回復への思いを届け、仲間の輪を広げていけると信じている」と話す。
今後については、「今回のお酒で推進会として2蔵目の契約になる。おかげさまで1蔵目がお酒の生産量も増やすとのことで、米を栽培してくれる会員農家を増やしていくこと、契約してくれる酒蔵をさらに増やしていくことが推進会の目下の目標」と意気込みを見せる。
「風の民 土の民」、スロー風土が運営するオーガニックスーパーマーケット「ナチゅ村 千早店」「ナチゅ村 天神パルコ店」などで扱う