
鞍手町歴史民俗博物館別館完成記念式典が5月7日、中央公民館(鞍手町小牧)で行われた。
新設した博物館別館は、本館の展示室から通路でつながっている石炭資料展示室と文化財収蔵庫に分かれる。2023年2月に建設工事が始まり、展示室内の工事まで完了したのは3月末。職員による開館準備を進め、5月7日開館となった。式典には、花田尚彦福岡県議会議員など約40人が出席し、同館の完成を祝った。式典後、石炭資料展示室に移動し、テープカットや見学会が行われた。
石炭資料展示室は、石炭の歴史と文化を未来へつなぐ施設となっており、コンセプトは「観て、触れて、記憶に残るリアルな体験」。炭鉱で実際に働いていた人の話を参考に作ったという展示室は、石炭を掘るために下る斜めの坑道を再現しており、坑内の暗さを体感できる。懐中電灯やキャップランプの光を使って見学することで、五感を使って炭鉱の世界を学べる展示室となっている。
岡崎邦博鞍手町長は「新たな観光や学びの場として、地域住民だけでなく、多くの来訪者を迎え、鞍手町の歴史と文化を広く知っていただくとともに、歴史学習の拠点となり、町の活性化につながるようにしていきたい。この施設が、末永く愛され、町民の誇りとして次の世代へと継承されていくことを願う」と話す。
開館時間は9時~17時。月曜・祝日・第3日曜休館。入館無料。