
「第1回むなかた国際のど自慢大会」が4月12日、サンリブくりえいと宗像(宗像市くりえいと1)で開催された。主催は宗像地域国際交流連絡協議会。
宗像市に住む外国にルーツのある住民と地域住民が「音楽」という共通言語を通じて互いの文化や言葉を理解し、親睦を深めることを目的に企画した同イベント。司会は、むなかた応援大使のクレシーニ・アンさん、九州朝日放送アナウンサーの長岡大雅さん、審査員は福岡教育大学の中島亨教授、フリーアナウンサーの山口玲香さん、アーティストのELIZAVETAさん、同協議会の池尾拓会長が務めた。
参加対象は、宗像市民または宗像市内の学校や会社などに通う人。大会は「日本語を母国語とする人は日本語以外の歌、日本語を母国語としない人は日本語の歌を歌う」「歌のうまさや発音の正確さでなく、パフォーマンス力で審査する」というユニークなルールの下、行った。
当日は、歌が好きな人、親子、福岡教育大学の学生、宗像市内にある日本語学校「九州育才外語学院」「日本アジア国際教育センター」に通うネパール出身の学生グループなど、小学生から70代までの日本を含む6カ国20組が、日本語や韓国語、英語などで自慢の歌声を披露した。宗像高校出身で岡垣町ふるさと大使、東進ハイスクールの英語講師として知られる安河内哲也さんなども飛び込みで参加した。
会場には、出場者の家族や友人など多くの観客が集まり、歌声やパフォーマンスで会場を盛り上げる出場者に声援を送る様子や、居合わせた買い物客が足を止めて聴き入る姿も見られた。
優勝したのは、BEGINの「涙(なだ)そうそう」を熱唱したフィジー出身のバウデンカービー・オウスティン・ガイさん。15年前に来日して5年前に宗像に来たというバウデンカービーさんは「優勝したのもうれしいが、皆で楽しめたのが良かった。宗像は人がいい。自分たちを受け入れてくれる雰囲気が宗像にはある。これからも宗像を応援したい」と家族と共に喜びを語った。
クレシーニさんは「宗像には外国人が1000人以上住んでいるが、これまで外国人と日本人が交流できるような場所がなかった。今回の大会では言葉や歌のうまさは関係なく頑張っている様子や互いをリスペクトしている様子に感動した。これからも、さまざまな国際交流のイベントを企画したい」と話す。