世界文化遺産の新原・奴山古墳群で3月1日、「古墳を学ぶ」「古代の体験」をテーマにした「ふくつ古墳祭り」が始まった。新原・奴山古墳群が世界文化遺産に認定された後に始まった祭りで、今回で6回目。

馬車の無料乗車体験ができる

　3月20日には、新原奴山30号古墳付近の「古墳会場」とカメリアステージ内に設けられる「カメリア会場」の2か所で「お楽しみイベント」を開催。古墳会場では、ガイドによる古墳ツアーや火おこし体験などの古代遊びを、カメリア会場ではガイドによる歴史資料館の案内や古代米のおにぎり販売などを行う。

　目玉は「新原・奴山34号墳現地説明会」。実行委員会の増田さんは「34号墳は今後詳しい調査を行い、石室見学ができる古墳へ開発される予定の古墳。祭りの開催頃から調査開始される。貴重な瞬間になるので、ぜひお立ち寄りいただければ」と話す。

　例年はイベントを1日に集約して行うが、今年は新型コロナウイルス感染防止の観点から、20日に行われるメインイベント会場への来場者の分散化を図るため、メインイベント以外でも、さまざまな企画を用意する。カメリアステージ内のカフェで1日～20日、古墳祭り限定メニューを提供するほか、同施設内に特設する「祭りショップ」で、古墳や古代をイメージしたグッズを販売する。その他、俳句コンテスト「春の古墳で一句」の募集や、「古墳まつりクイズ」などの応募型イベントも展開。

　増田さんは「普段は何気ない風景となっている古墳群だが、古墳祭りを開催することで貴重な歴史を再認識する機会になる。当日は古墳マニアの方はもちろん、普段はできない古代遊びなども体感でき、古墳の知識のない方でも楽しめる内容になっている」と参加を呼び掛ける。

　古墳会場とカメリア会場では駐車場の利用が可能。ふくつ古墳祭り当日は、古墳会場とカメリア会場を結ぶ無料シャトルバスを運行する。3月20日まで。