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宗像・自由ヶ丘で「大人食堂」 一人暮らしの高齢者対象に地域住民が運営

発起人の山本昌子さん(右)

発起人の山本昌子さん(右)

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 大人食堂「きんしゃい食堂」が10月14日、自由ヶ丘第一区会公民館(宗像市自由ヶ丘6)で行われた。

自己紹介を行う参加者

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 自由ヶ丘第一区会に住む一人暮らしの高齢者を対象に、地域住民有志で行っている同取り組み。発起人は、宗像市高齢者支援課が行っている講座「ゆめクラブ応援団」を受講した山本昌子さん。

 「ゆめクラブ応援団」は2019(平成31)年から宗像市内の各地域で順に開催している講座。「地域で何か活動をしたい」と考えている人たちが集まり、介護予防や認知症に関する勉強をしたり、模擬企画を行ったりしながら、実現にするにはどうしたらいいかを考えている。

 山本さんは自由ヶ丘地区福祉会の元会長で、一人暮らしの高齢男性から「食事が寂しく、一人だと外食にもなかなか行けない」との声を聞き、以前から「会話をしながら食事をする」大人食堂の実施を模索していたという。昨年、同地域で開催した「ゆめクラブ応援団」の受講をきっかけに、山本さんの思いに賛同した地域住民が集まり、フードバンクや同区会の助成金を活用しながら今年4月、初開催にこぎ着けた。

 3回目の開催となったこの日は、公民館まで歩くのが困難な参加者のために、地域のデイサービスセンター「温々(ぬくぬく)庵」(同)が送迎協力を行い、同地区の一人暮らしの高齢者ら12人が参加。参加者はスタッフが用意した「持つと話したくなるマイク」を片手に自己紹介や趣味などについて話したほか、同地域の食生活推進委員会会員らが作った昼食を食べたりしながら交流を楽しんだ。自由ヶ丘地区福祉会会長をゲストに招いて行ったゲームや手品は笑いを誘い、手拍子をしながら笑顔を見せる参加者の姿も見られた。終了後、参加者たちは公民館前の移動スーパー「とくし丸」で買い物を楽しんだ。

 参加した80代男性は「ずっと会社人間で、定年退職後も地域との交流はなかったが、1年前に妻が亡くなり一人暮らしになったことから寂しさを感じ『少しは癒やされるのでは』と1回目から参加している。思い切って参加したところ効果てきめんで、食堂に来た時は一日を爽やかに過ごせている。毎月開催してほしい」と笑顔を見せる。

 山本さんは「福祉委員が高齢者世帯を訪問する時に参加を呼びかけているが、なかなか参加につながらない。参加者同士の交流を深めていくことも課題なので、皆さんが自主的に話せるような環境をつくっていきたい。続けることに意義があると思うので、今後も続けていき参加者が知り合いを連れてきてくれるなど輪が広がっていけば」と話す。

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