若宮八幡宮例大祭放生会(神幸祭)が10月11日~13日、八幡宮(宮若市水原)で行われた。
江戸時代から始まった同祭は、筑前三大放生会の一つで2年に一度行われていたが、コロナ禍で今回6年ぶりの開催となった。
福丸山笠実行委員長の安永貴臣さんは「約4メートルある山笠の人形は、博多祇園山笠人形師の方に制作していただいた。6年ぶりに開催が決定して、福丸山笠のかき手を集めていた時に『祭りに参加したいが、まわしに抵抗がある』と若い子たちから意見があった。伝統のある山笠を今後も途絶えさせないために、今年からまわしをやめて、法被も新調して臨んだ」と話す。
「御下り」初日は、地域の産土神(うぶすなのかみ)として鎮座し、応神天皇の子で後の仁徳天皇などを祭っている八幡宮から日吉神社までの御神幸行列コースを先導の「福丸山笠」に続いて「清道旗」、江戸絵巻をほうふつとさせる「大名行列」、稚児による「太鼓打ち」、最後尾に「若宮山笠」が行列を組んだ。
「御上り」最終日は早朝から、かき手が日吉神社の「お仮屋(かりや)」を出発し、錦水橋近くの「お汐井場(しおいば)」で若水を取り、若宮八幡宮へ五穀豊穣を願って、山笠を奉納した。
安永さんは「6年ぶりの山笠で、お客さまが集まってくれるか不安と、事故やけががないように心配していたが、事故もけが人も出ず開催できてよかった。福丸商店街秋祭りも数100人の来場があり、にぎわいが見られて皆さまに感謝している」と笑顔を見せていた。