子どもを対象とした「釣り講座」が3月9日、宗像ユリックス(宗像市久原)の屋外施設「ゆ~ゆ~プール」で開かれた。主催は同施設と公益財団法人「日本釣振興会」。
約7000平方メートルの敷地にある同プール。毎年7月中旬~8月に営業し、期間中は5万人以上が来場するが、冬季の有効活用が課題となっていたことから、今回初めて企画した。
この日は、1周200メートルの流れるプールの一部にニジマス3500匹を放流。講座は30分の入れ替え制で計12回行い、3歳~15歳の子ども800人と保護者が来場した。
参加者は、釣り方やマナーを学ぶビデオを視聴した後、釣り場へ移動。日本釣振興会のスタッフからアドバイスを受けながら、オキアミ・練り餌・イクラなどを餌にニジマス釣りに挑戦した。1人3匹まで釣ることができ、プールサイドからは釣れる度に歓声が上がった。
釣ったニジマスは持ち帰ることもできたほか、その場でさばき、炭火で焼いて食べられるエリアも用意。参加者は「宗像市食生活改善推進会」のスタッフがさばいたり、自らさばいたりしたニジマスを塩焼きにして、家族で味わう姿も見られた。
講座に参加した小学1年の女児は「ニジマス釣りは初めてで難しかったが、3匹釣れてうれしかった。魚さばきにも挑戦し、塩焼きもおいしかった」と話し、保護者は「プールを釣り堀にする発想が面白い。家族で楽しく参加できた」と笑顔を見せた。
企画した同施設の野田泰裕さんは「参加した子どもたち800人全員が釣ることができ、喜んでくれて良かった。開催2日前に教育サポート室『エール』、子どもの自立サポートセンター『ホープ』に通う子どもたちとリハーサルをした際はうまくいかないことも多かったが、おかげで改善点も見つかり本番に備えることができた。反響も大きかったので、来年度の開催も検討したい」と話す。