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宗像ユリックスにキリンのねぶた 福教大美術専攻学生が制作、網目で個性表現

キリンのねぶたを制作した福岡教育大学美術専攻の学生

キリンのねぶたを制作した福岡教育大学美術専攻の学生

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 キリン形の「ねぶた」が1月29日、宗像ユリックス(宗像市久原)ハーモニーホール前ホワイエに設置された。

「ツウィガ」と「ピーナッ2」が並ぶ

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 制作したのは、福岡教育大学(赤間文教町1)美術専攻で、笹原浩仁准教授の講座を受講している学生11人。笹原准教授は約10年前から授業の一環で「ねぶた」を制作している。同施設での展示は昨年度の授業で制作したハンバーガー形のねぶた「チョモランマバーガー」、同大卒業生が卒業制作の一環で制作したピーナッツ形のねぶた「ピーナッ2」に次ぐ3作目。

 本年度は同施設での展示を念頭に、子どもが喜びそうなデザインを学生が持ち寄り、同大学中等美術専攻2年の北有沙さんが提案した「キリン」形のねぶたが選ばれた。北さんは「動物の中でもキリンが好き。網目模様で一人一人の個性を表現しやすいと思った」と話す。

 作品名はタンザニア語でキリンを意味する「ツウィガ」。タンザニアにはキリンが生息し、国のシンボル的存在であることから皆で決めたという。 

 作品は全長5メートル。制作期間は7カ月。「本物に近い形を木枠や針金で再現するため、制作前には福岡市動物園(福岡市中央区)へキリンの視察にも行った」と北さん。針金の枠に沿って一面ずつ障子紙を張った後、網目模様の枠をロウで描き、食用色素(食紅)を使って着色した。北さんは頭の部分も担当し、最後に目入れをして完成した。

 「ツウィガ」の背中には、大きなくちばしが特徴の鳥「オニオオハシ」をのせた。制作を担当した同2年大槻実さんは「オニオオハシはジャングルに生息するのでキリンとは共生していないが、カラフルな色味やインパクトのある形で決めた。小さいねぶただからこその難しさもあった」と振り返る。

 「ツウィガ」の胴体と首のつなぎ目は、和紙で制作した赤いマフラーで隠している。春には花の首飾り(レイ)と入れ替える予定という。

 笹原准教授は「作品を見ていただける場所があるのはありがたい。普段は自分の個性を出すために作品を制作するが、皆で作る時には折り合いを付けることも大切なので、共同制作は中学・高校教師を目指す学生たちにとって必要な経験。皆で作るからこその大きい作品を楽しんでほしい」と笑顔を見せる。

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