大学生による「まちの課題解決プロジェクト」の成果発表会が3月11日、赤間駅南口のコワーキングスペース「fabbit(ファビット)宗像」(宗像市栄町2)で開かれた。
「大学の魅力向上」「大学と協働した街づくりの実践」などを目指し、宗像市内の2大学、福岡教育大学と日本赤十字九州国際看護大学、宗像市が2021年度から協働で始めた同事業。学生らが自由な発想力や大学の特色を生かし、市の活性化につながるようなアイデアを提案。採用されると市から活動費の支援を受けることができる。
2022年度は市と連携協定を結んでいる大学のうち、九州産業大学、福岡女子大学、九州共立大学の3大学も加わり、5大学の学生・教職員が参加。26団体が教育・防災・芸術・観光・食・体験活動などさまざまな事業に取り組んだ。
成果発表会は、コロナ禍で2回に分けて実施。3、4団体が4グループに分かれ、事業の内容、参加者の反応、反省点、今後の展望などを順に話した後、工夫した点や難しかった点、達成感などを発表し合う意見交流を行った。
このうち、学生向けに宗像市の魅力を伝える動画を制作した日本赤十字九州国際看護大グローカルボランティアサークル「ブルック」は、制作に至った背景や、実習との両立の苦労のほか、SNSでの発信を見越し3分の動画にまとめるなど工夫した点を発表。「みあれ祭」や鎮國寺、そば打ち体験などを盛り込んだ動画も披露した。
同団体代表の同大看護学部2年、藤田ほの香さんは「迫力が出せるよう撮影にはGoProカメラを使うなど工夫した。成果発表会では『宗像市を活性化させたい』という同じ目的を持った学生のアプローチが違う取り組みを共有することができ、勉強になった。『他大学のプロジェクトと組み合わせるともっと良くなるのでは』と可能性も感じた」と笑顔を見せた。
宗像市経営企画部の飯野英明さんは「本年度は市外の大学も参加したことから、一方的な報告会ではなく学生間で課題や悩みを共有できる『意見交流会』を行った。学生にとって有意義な時間になったのでは。提案もたくさん頂いたので、来年度につなげてくことができれば」と振り返る。