宗像・田久の「鮨処 寿(す)し仲」(宗像市田久4、TEL 0940-32-5645)が6月で19周年を迎えた。
店主の仲島望(のぞむ)さんと妻の典子さんが切り盛りする同店。実家がすし店を営んでいた望さんは、15歳の時に父親と同じすし職人の道に進むことを決意。北九州にあった父親の店で4年間修業を積んだ後、2003(平成15)年に独立した。
鐘崎漁港や地島の漁師直送の天然地魚を扱うほか、野菜や米も宗像産のものを使うなど、地産地消に取り組む。店が休みの日には趣味も兼ねて玄界灘へ船釣りに出かけ、釣った魚を提供することもあるという。白身魚のすしには自家製の塩を使うなど調味料にもこだわる。
望さんは「開業当時は通り沿いにすし店が何軒もあったが、今はここだけになってしまった。コロナ禍では仕入れの問題もあり休業せざるを得ず大変だったが、長く続けることができたのは、常連客や遠方からも食べに来てくれたお客さまのおかげ」と、これまでを振り返る。
メニューは前菜・海鮮サラダ・茶わん蒸し・にぎり6貫・細巻きが付く「寿し仲ランチ」(1,100円)や「うなぎセイロ蒸し寿しランチ」(1,850円)のほか、その日一番の魚を提供する「大将おすすめにぎり10貫コース」(3,300円)などを用意。夜は日本酒と共にすしを注文する客も多いという。
「これからの旬は穴子」という望さん。7月1日から市内で開かれる「宗像あなごちゃん祭り」には同店も参加。「あなご刺し身」(1,650円)や「あなごづくしコース」(3,850円)を提供する(9月30日まで)。
「店を続けていくことで、天然地魚や日本の食文化を守っていくことができたら」と望さん。典子さんも「すし店は敷居が高いと感じる人もいると思うが、家族皆で気軽に来てほしい。季節で魚の種類も違うので、これからも旬のおいしさを伝えていければ」と20年目に向けての思いを話す。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=18時~22時。水曜定休。