宗像経済新聞は2021年12月の創刊以来、宗像周辺の「まちの記録係」としてさまざまな人と出会い、地域のハッピーなニュースを届けてきました。その中で感じた宗像の魅力の一つは「人」。宗像には出身を問わず「シビックプライド」を持った人が多く「宗像が好き!宗像に貢献したい!」という市民の熱意が地域を支えています。
本特集では宗像で活躍する人を「むなびと」とし、「むなびと」が活動や事業を始めたきっかけ、活動・仕事に対する思い、これから宗像でかなえたい夢などについて紹介していきます。今回は2025年1月に受注生産ケーキ店「ヘリアンサス」を開業した高崎沙樹さんに話を聞きました。
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宗像・江口に受注生産専門ケーキ店 フランス料理店敷地内に出店
フランスヤ敷地内にあるコンテナで営業する
2021年から昨年までパティシエとして宗像のフランス料理店「フランスヤ」で働いていました。その縁で同店のキッチンと店舗横のコンテナを借りられることになり、開業を決意しました。
ケーキの生地を作る高崎さん
完成したフルーツケーキ
宗像の農家「福島園」の米粉を使った米粉のクッキーやめんたいこ店「ちかえフーズ」のめんたいこを使った「めんたいこクッキー」などを作っています。めんたいこクッキーは私自身、甘いものがあまり食べられないので、甘い物が苦手な人でもクッキーをおいしく食べられる物がいいと思って作りました。お酒のつまみに合うようにチーズを少し隠し味に入れています。かめばかむほどめんたいこの味がしておいしいクッキーです。
元々業者から仕入れた物で作ることが当たり前で、洋菓子店などでも作っていましたが、フランスヤで働いていた時に、宗像にはいい食材がたくさんあることを知りました。その食材を加工して新たな商品を作ることの大切さと面白さを学び、今は意識して焼き菓子などは地元の物を使っています。
めんたいこクッキーを作る様子
完成しためんたいこクッキー
ずっとケーキ作りをしていたので、お客さまに自分の気持ちを伝えるのが難しいです。また、見えない仕事がたくさんあるというのを独立してから気付きました。ただケーキを作って終わりでないところが大変だと感じています。一方で、お客さまにケーキを渡した時に喜んでもらったり、後からメッセージを頂いたりすることもあり、やりがいを感じています。
商品を陳列する高崎さん
店舗開放日には焼き菓子や冷凍チーズケーキを販売する
今までは完全受注生産で営業してきましたが、「焼き菓子だけ買いに来たい」というお客さまがいらっしゃったので、定期的ではありませんが、気軽に買えるように店の開放日を設けました。この日は、焼き菓子や冷凍チーズケーキなどを販売しています。
フランスヤ2代目・船越清玄シェフ
技術はしっかりあるので、皆さんに喜んでもらえるケーキは作れると思います。人を喜ばせる仕事なので、お菓子を通じて地域の人に喜んでもらえる、地域に必要な店になってもらえたらと思います。地域の食材とか今までフィーチャーされていなかったものに光を当てて、お菓子をアップデートしながら地域に愛される商品を作ったら地域も喜ぶし、店も繁盛していいと思います。
今は焼き菓子を地産地消で作っていますが、宗像にはフルーツなどもいい物がたくさんあるので、宗像の食材を使ったケーキやムースも作っていきたいです。ゆくゆくは自分の店を構えられるようにしたいと思っています。
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