「道の駅むなかた」(宗像市江口)で12月6日、宗像サーモンの販売が始まった。
宗像サーモンは、「宗像陸上養殖」(同)が陸上養殖で育てたトラウトサーモン。同施設は3月、循環式陸上養殖システムを採用した生産規模が西日本最大級の陸上養殖場として、道の駅むなかた横に完成。地下水を利用することでアニサキスなどの寄生虫が混入しないことや抗生物質やワクチンなどを使わないこと、季節を問わず安定供給が可能なことなどが特徴で、同事業により、「食のまち宗像」の新たな地域ブランドの確立やサステナブルな産業の実現を目指す。同社によると、来年の秋以降、年間500トンの生産を予定しているという。
「道の駅むなかた」では初めての販売となったこの日は約30パックを販売。販売に先立ち、同社取締役の小畠健太さんと伊豆美沙子宗像市長が店頭に立ち、販売開始イベントを行った。
イベントで、小畠さんは「安心安全なサーモン。鮮度がいいので、輸入サーモンとは違った味が楽しめる。漁業が盛んな宗像の新たな名産になればと思い『宗像サーモン』と名付けた。新たな加工品開発にも取り組んでいる。全国、世界の方にも愛していただけるサーモンになれば」とあいさつ。
伊豆市長は「地域の新たな食資源の創出であり、未来の食産業の可能性を開くサーモン。宗像市民、観光客に広く親しまれ『食のまち宗像』の新たな地域ブランドになれば」と期待を寄せた。
イベント後には、居合わせた来店客に向け、試食用に宗像サーモン200食を振る舞った。試食し、宗像サーモンを購入した女性は「おいしかった。宗像の名前とともにどんどん広がってほしい」と期待を込める。
道の駅むなかたでは当面、毎週金曜・土曜・日曜に数量限定での販売を予定する。