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宗像ユリックスに新作ねぶた 初の可動式、福教大美術専攻学生が製作

カニ型のねぶた「カニまるのカーニバル」

カニ型のねぶた「カニまるのカーニバル」

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 カニ型の「ねぶた」が11月8日、宗像ユリックス(宗像市久原)ハーモニーホール前ホワイエに設置された。

設置作業の様子

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 福岡教育大学美術専攻で笹原浩仁教授の講座を受講している学生約15人が製作した。同講座では、約10年前から授業の一環として「ねぶた」製作に取り組んでおり、3年前からは毎年同施設で入れ替え展示を行っている。前作のキリン型のねぶたは、2024年1月から展示していた。

 今回は初めての試みとして「動くねぶた」をテーマに製作。学生がそれぞれデザイン案を出し合い、投票の結果、同専攻3年の茅原舞さんが提案した「カニ」が選ばれた。

 高さ3メートル、横幅が5メートルの大きなカニで、目が上下に動く仕掛けを施す。甲殻類が好きで、ワタリガニをイメージしてデザインしたという茅原さんは「甲殻類特有の硬さや関節部分をねぶたで表現したいと思った。最初のデザイン通りに仕上がった」と笑顔を見せる。

 ねぶたは木枠や針金で形を整えた後、白い和紙を貼り、彩色して仕上げる。カニの模様について、茅原さんは「トルコランプの幾何学模様から着想を得た。日本の伝統的なねぶたに異国の雰囲気を取り入れたかった」と話す。

 製作のまとめ役を務めた同専攻3年の楢崎大悟さんは「設計図がない状態から、皆で何度も話し合いながら作った。大人数で製作したこともあり、それぞれの思いのすり合わせが難しかった」と振り返る。

 作品名は「カニまるのカーニバル」。ねぶたの設置作業中、「見ていて楽しくなる『カーニバル』のような雰囲気の名前にしたい」と茅原さんがつぶやいたところ、「カニのねぶただからそのまま『カーニバル』でいいのでは」と楢崎さんが応じ、決定した。 

 茅原さんは「前回のキリンは等身大サイズだったが、今回は身近な小さな生き物を大きくするという異質さを表現した。動く目も見どころだが、まずは全体を遠くから見て、カニの存在を感じてほしい」と話す。

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