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首都圏の大学生が宗像市で一次産業の職場体験

ビニールハウス内で作業を行う大島さん

ビニールハウス内で作業を行う大島さん

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 首都圏の大学生8人が8月24日から、宗像市内で一次産業の職場体験を行っている。

(左から)稲周りに生えた草を手作業で刈り取る天野さんと大島さん

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 「関係人口」創出に力を入れる日本航空が、地域貢献に関心を持つ学生と、地域課題解決の担い手を求める地方自治体や地域事業者をつなぐ「JAL ガクツナ プロジェクト」の一環。首都圏の大学生が宗像市内の農業・水産加工事業者や道の駅むなかたで仕事体験し、市や地域産業の魅力を学生ならではの視点で発見・発信していく。社内での新事業企画公募の際、宗像市役所出向経験を持つ同社グランドスタッフの砂田さやかさんが宗像市を提案し、今回の企画につながった。

 宗像市はこの取り組みを通じ、若い世代が地域とのつながりを深め、将来的な移住や関係人口の拡大、地域産業の活性化及び担い手不足解消につながることを期待する。

 今回の企画には、明治大学や早稲田大学など首都圏の大学に在籍する8人が参加。36人の応募の中から選ばれた。日本航空の栗原涼太さんは「学生たちは、『地域貢献に興味がある』と思っていても踏み出す機会がなく、このプログラムを通じて、一次産業が抱える課題に還元したいと考えている」と話す。

 天野淳一さんが経営する「天野農園」で体験を行っている武蔵大学人文学部3年の大島良介さんは「大学でヨーロッパ文化を学んだことで、日本文化の良いところが見えてきた。首都圏よりも日本文化が色濃く残る地方の創生に貢献したいと思い参加した。SNSやインターネットで見られる一次産業の厳しさや大変さを実感しているが、魅力や楽しさも強く感じる」と話す。

 天野さんは「普段と違う環境の中で、肉体労働などよく頑張っていると思う。この事業をきっかけに宗像へのIターンUターン者が増えた時、その人たちが就農・就業しやすい環境を市に整えてもらえたら」と期待を寄せる。

 9月6日は宗像市役所で成果発表会を行う。学生たちは、同市や地域産業の魅力をどのような形で発信していくか発表する。その後は日本航空のサポートを受けながら、12月以降同社の媒体などを通じて発信していく。

 宗像市経営企画課の加藤澄華さんは「学生たちには宗像を楽しみながら、魅力を肌で感じてほしい。地域産業や事業者の思いや魅力を、柔軟な発想でアピールしてもらえたら」と話す。

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