
外国にルーツを持つ子どもたちを対象とした「夏休みこども日本語教室」が8月22日、「ひのさと48」(宗像市日の里5)で行われた。
西南学院大学留学生別科で講師を務める小田佐智子さんが企画し、地域の大学、企業、行政などで構成する「宗像地域国際交流連絡協議会」が運営支援した。宗像市によると、現在市には外国人住民が約1000人、うち日本語指導を必要としている子どもが約20人いるという。子どもたちの国籍や言語、文化的背景の多様化が進む中、夏休み中の子どもの居場所づくりや宿題サポート、日本語を話す機会の創出を目的に今年初めて行った。
夏休み中に計5回行い、小田さんのほか、同大の学生ボランティア、学校の日本語指導教員などが子どもたちの指導に当たった。最終日の22日は、アフガニスタンやアメリカにルーツを持つ市内の小学生9人が参加。宿題や日本語のプリント学習、習字体験を行ったほか、ひのさと48のスタッフとともに同施設内で育てたピーマンやバジル、ナスを使ったハラルピザ作りにも挑戦した。
小田さんは「子どもたちは家族と母国語で話すため、夏休み中は日本語を話す機会が絶たれてしまう。孤立や学習の遅れを防ぐため、何かできることはないかと思い企画した。日本語が分からない保護者も多く、宿題サポートは保護者の負担軽減にもつながる。課題も多いが事業を組織化して、今後も学校外で日本語支援ができる場所をつくりたい」と話す。