
絵本原画展「八方にらみねこ展」が4月25日、宗像ユリックス図書館2階(宗像市久原)で始まった。主催は宗像市。
4月23日~5月12日の「こどもの読書週間」に合わせて開催する同イベント。絵本作家の清水耕蔵さんの代表作「八方にらみねこ」の原画14点を展示する。
清水さんは93歳で逝去するまでに5000点ほどの原画を描いた絵本作家で、2015(平成27)年に「ゑほんの蔵 清水耕蔵・絵本館」(山田)が設立されたことをきっかけに宗像とも縁が深い。
同作は1981年、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞したほか、第4回えほんにっぽん賞を受賞。清水さんの息子で絵本館の館長を務める清水比呂之さんは「印刷された絵本では分からない原画本来の色合いや絵具の立体感、文字がない状態での絵画としての魅力を楽しんでもらいたい。不動明王をほうふつとさせる炎の表現や、ネコの目の表現に注目してほしい」と話す。
展示に合わせて、図書館が所蔵する清水さんの絵本や紙芝居を集めたコーナーを設置。貸し出しも可能。本作の主人公がネコであることにちなみ、ネコの塗り絵も用意する。完成した塗り絵は図書館カウンターで受け付け、館内に掲示する。
清水比呂之さんは「ネズミに負けてしまうほど弱かった子ネコが、修行を経て成長していく物語なので、原画を通して子どもたちにも『最後まで諦めない気持ち』や『困難を乗り越えていく強さ』を感じ取ってもらえたら」と来場を呼びかける。
開催時間は10時~18時。4月28日、5月7日休館。5月11日まで。