鞍手町の「二十歳の集い」が1月12日、鞍手町中央公民館(鞍手町小牧)で開催された。
対象者は2004(平成16)年4月2日から2005(平成17)年4月1日までに生まれた154人。3部構成で行い、第1部の式典では、岡崎邦博鞍手町長が「未来ある自分の人生を楽しみながらもしっかりと見定め、夢や希望を思い描き、仕事や勉学に励み、信念を持って自分の人生を切り開いてほしい」と述べた。新成人代表の藤井健司さんは「自然豊かで思いやりあふれるこの場所で、私たちは多くのことを学び、困難を乗り越えてきた。この経験がきっと私たちを支えてくれると思う。20歳という節目は、大人としての責任を自覚し、新たな挑戦に向き合う年齢。これまで培った学びや経験を糧に、社会に貢献し、未来に向けて力強く歩んでいく」と決意を新たにした。
第2部の記念写真撮影の前には、小中学校の卒業学年担任が前に立ち祝いの言葉を贈る場面も。中学時代の恩師は「5年間でこんなに立派になるのかと驚いている。これから先、苦しいことも楽しいこともあると思うが、自分と周りの人を大切にして、まっすぐ進んでほしい」とエールを送った。参加者全員での写真撮影時には保護者も会場に入ることができ、門出を迎えたわが子を見守った。保護者の一人は「長女のときはコロナ禍で会場に入れなかったが、今回は様子を見ることができてうれしい。皆が並んでいる姿を見て涙が出そうだった」と振り返る。
第3部の恩師と友人との集いでは、旧友との再会を喜び、写真を撮り合う姿が多く見られると同時に、小学校卒業時に作ったタイムカプセルを開封する姿や、小学校4年生のときに行った「二分の一成人式」で10年後の自分に向けて書いた手紙を当時の担任から受け取る姿も見られた。手紙を渡し終えた教員は「10年ぶりの再会で、大人になった姿が見られてうれしかった。10年間大切に保管していたので、無事に渡すことができてほっとしている。初めて担任した学級の子どもたちということもあり、これからもずっと忘れることはないし、陰ながら応援していきたい」と話す。
参加した森優和さんは「自分が大人であることを再認識し、身が引き締まる思い。今は大学で考古学を専攻し、勉強を頑張っている。家族や友人を大切にし、充実した生活を送っていきたい」と話す。そのほか、「今は18歳で成人なのであまり実感は湧かないが、お酒は飲めるようになるので、気を付けて程よく楽しんでいきたい。看護学校に通っているので、その勉強に全力で頑張りたい」と話す女性など、将来に向けた声が聞かれた。