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宗像の木工房「茶輪子」が閉店へ 工具や木材の引き取り手呼びかけも

店主の恒成直賢さん

店主の恒成直賢さん

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 木工房「茶輪子(ちゃりんこ)」(宗像市田島)が7月31日で閉店する。

店内の様子

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 1983(昭和58)年、店主の恒成直賢さんが木で作る切り文字を製作・販売していた兄から事業を引き継いだ同工房。1985(昭和60)年6月、同所に移転した。

 今年で74歳になる恒成さんは北九州出身。「引き継ぐ前は東京でサラリーマンをしていたが、宗像の海が気に入り移住を決めた。それまで木工とは無縁で工具の使い方も分からなかったが、本などで勉強しながら少しずつ技術を習得した」と振り返る。

 これまで製造してきた商品は、オーダーメード家具をはじめ、「イチョウ」や宗像の市木「クスノキ」などを使った子ども用椅子や積み木、パズルなどの子ども玩具、ひな人形、鯉のぼり、羽子板の置物など。「子どもが使うので、舐めても安心安全なように丁寧に磨き、食品対応の塗料を使うなど塗装にもこわだってきた」と恒成さん。木目や木の色を生かして作った「おままごとケーキ」は「GOOD TOY AWARD(グッドトイアワード) 2018」を受けた。「道の駅むなかた」(江口)、「街道の駅 赤馬館」(赤間4)など宗像市内の施設の看板、「宗像大社 辺津宮」(同)のさい銭箱の製作なども行った。

 閉店理由について、恒成さんは「70歳までは頑張ろうと思って続けてきた。40年の節目ということもある。寂しさはあるが、満足している」と話す。「妻も商品のデザインを考えてくれ一緒に頑張ってきた。少し充電期間を設けて見聞を広め、これからやりたかったことをしたい」とも。

 7月2日~6日は、展示品や木製家具の在庫品を割引販売する閉店セールを行う。恒成さんは、「工具や木材の引き取り手も探している。DIYなどに興味がある人にも足を運んでもらえたら」と呼びかける。

 営業時間は9時~17時。日曜・祝日定休。

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