宗像のラーメン店「麺や道(みち)」(宗像市稲元2)が12月5日、オープン10周年を迎えた。
店主の太田徹さんは小学4年生から宗像で過ごし、育った町で「地元に愛される一杯を届けたい」との思いを原点に経営を続けてきた。
太田さんは20代で、自衛隊員、パチンコ店員、警察官、バーテンダーなどさまざまな職を経験。その後、友人が働いていた「がんこもん」でラーメン作りと出合い、この道に進む決意を固めた。現在は太田さんの弟とともに店を運営する。
太田さんは「開業後の6年間は、味の改良を重ねる日々だった。宗像の老若男女に愛される味を目指し、現在の看板となる味を定着させてきた」と振り返る。
同店では濃厚でこってりの豚骨ラーメン「極らー麺」(800円)、週末限定のあっさり系クリア豚骨の「幻らー麺」(850円)、刺激のある「闘魂らー麺」、バジルを使った「バジルらー麺」(以上950円)などを用意。300円追加で付けられる「ミニ炙(あぶ)りチャーシュー丼」とのセットは、太田さんによると昼時に注文が多いという。
「幼少期からプロレスの大ファンだった」という太田さん。10周年に合わせ11月、店舗駐車場にプロレスリングを設置して記念イベントを開催。プロレスラーTAKAみちのくさんが掲げる「夢をかなえる企画」に太田さんが相談した経緯もあり、自身のプロレスラーデビューの節目を飾る特別イベントとして実現した。
プロレスラーの棚橋弘至選手に自分のラーメンを食べてもらうことを長年の夢としてきたが、7月に夢がかない、棚橋選手から「これからも頑張れよ」と声をかけられたという。太田さんは「食べてもらえたら店をつぶしてもいいと思うほどだった。10周年の年に夢がかない、さらに前へ進もうと思えた」と話す。
現在、太田さんはプロフェッショナルレスリング団体「JUST TAP OUT」に所属し、ラーメン店を営みながら、リングに立つ機会も得るようになった。太田さんは「ラーメンもプロレスも、自分のすべてを懸けて挑みたい。支えてくれる家族にも誇れる店であり続けたい」と意気込みを見せる。
営業時間は、11時~15時、18時~20時(金曜・土曜・日曜)。火曜定休。