
宗像ユリックス(宗像市久原)の芝生広場に隣接するトイレの改修工事が7月2日、完了した。同日、防災対応型トイレとして供用を始めた。
宗像市文化スポーツ課の高尾亮平さんは「有事の際、宗像ユリックスは市民の最終避難所や自衛隊の本拠地となる重要な防災拠点。近年の地震被災地のトイレ事情を踏まえ、平常時の使いやすさと災害時のインフラ被害に対応できるトイレの設置を決定した」と話す。
新設したトイレは、女性1室(大便器2)、男性室1室(大便器1、小便器3)、バリアフリー室1室(大便器1、小便器1)。平常時は上下水道に接続するが、災害発生時は太陽光発電システムと蓄電池で電源を確保し、トイレ内の水を浄化し循環させることで運転を継続できる。内部循環運転時は、男性室は閉鎖する。
実際に利用した市民からは「普通のトイレ」「特別感がないので不安をあおらず良い」などの声が聞かれた。高尾さんは「『宝の持ち腐れ』で使わずに済むことが一番だが、何か起きた時でも宗像ユリックスで市民が安心して過ごせたら」と話す。