福津市出身で在住の発酵料理研究家、山本知美さんが開発・販売する「むなかた福津グラノーラ」が「第23回福岡デザインアワード」で銀賞を受賞した。
砂糖を一切使わず、宗像の米農家が販売する甘酒とメープルシロップだけで味付けした素材を生かした甘さにこだわるという同商品。グラノーラとなる素材は福津産玄米をポン菓子に加工。塩は宗像大島の海水から作られたものを使う。果物も地元産でミカン、イチゴ、キウイ、イチジクが入る。
デザインアワードへの出品理由について、山本さんは「日本の伝統食である発酵を使った甘酒や添加物不使用のこの商品は、果物もドライにして食品ロスも考慮している。多くの人にこの商品を通じて食の大切さを知ってほしいと思い挑戦した」と話す。
開発当初はレシピ開発までと考えていたが、周りの支援や紹介もあり、開発のための補助金取得の支援や農家とのつながりなど、多くの協力で「販売できる」商品になった。商品販売のための成分表示や原価計算、販売価格など慣れない業務もあり、その大変さを知って「途中でやめよう」と思ったこともあったという。
「地元の人が地元の食を知らないと」料理教室を開く山本さんは、そう感じていた。「まずは地元の人に地元の良さを知ってもらいたかった。それと同じくらいに、今は海外の人々へも日本の食の良さや宗像、福津を知ってもらえる商品にしていきたい、今後は東京進出や世界に発信していきたい」と意気込みを見せる。
価格は、筒=1,180円(50グラム)、小袋=550円(25グラム)。道の駅むなかた(宗像市江口)、あんずの里市(福津市勝浦)と、ネットショップで扱う。