「オトナのものさし見直そう!」と題した武田信子さんの講演会が11月17日、メイトム宗像(宗像市久原)で開催される。主催は、子ども支援ネットワーク「With Wind(ウィズウィンド)」。
同会代表の藤原浩美さんは「現代は誰もが忙しくて、親も子どもも学校の先生も、余裕がないように感じる。不登校の増加や自殺率の高さなどにもつながっていると思う。なぜこんな状況なのか考えた時、武田信子さんの提唱する『社会的マルトリートメント』という概念を知り、ふに落ちるものがあった」と話す。
講師の武田信子さんは「やりすぎ教育 商品化する子どもたち」などの著書で知られ、「教育虐待」という言葉を広めた臨床心理士。心理、教育、福祉の観点から体と心と脳のウェルビーイングな発達を保障する養育環境の実践と、マルトリートメント予防のために対人援助職の専門性開発に取り組んでいる。武田さんによると、「社会的マルトリートメント」という概念は、社会の中で当たり前とされている価値観や習慣を元に、社会的弱者のウェルビーイングが阻害されることがあり、そのような社会状況を指すものという。
イベント当日は、午前中に武田さんの講演会を開催し、午後からは参加型のワークショップを開催する。
藤原さんは「子どものために良かれと思って大人がしていることが、本当に子どものウェルビーイングを阻害していないのかを、改めて考える機会になれば。明確な正解が存在するわけではないので、参加者一人一人が自分にできることは何かを考えてもらえたら」と話す。
参加費は、講演=1,500円、ワークショップ=3,000円。ワークショップは先着50人。申し込みは「オトナのものさし見直そう!」の専用申し込みフォームで受け付ける。締め切りは11月10日。