「海辺の宝探し鑑定団」が8月7日、海の道むなかた館(宗像市深田)で開かれた。主催は、宗像市教育委員会と九州大学大学院工学研究院。
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、現在同施設で開かれている企画展「漂着物から学ぶアジアの文化・環境展」の関連イベント。「宝探し」の感覚で身近な海辺に流れ着く漂着物を観察する機会をつくることで、海の現状や課題、環境保全の大切さを考えるきっかけにしてもらおうと企画した。
当日は、北斗の水くみ海浜公園(宗像市神湊)などの海岸で拾った貝や植物などの漂着物を持参した子どもたちが保護者と共に来館。九州大学工学研究院の清野聡子准教授やテクニカルスタッフの木下英生さんが漂流物の「正体」について答えたほか、宗像市民図書館の司書が本や図鑑での調べ方についてアドバイスするなど自由研究の相談にも応じた。鑑定後には、オリジナル鑑定証を進呈した。
3歳の妹、母親と来館した宗像市内の小学1年女児は「カボチャの赤ちゃんだと思って持ってきたら、バフンウニの殻だった。拾った貝で小さなカスタネットを作りたい」と笑顔を見せ、母親は「貝だと思っていた漂着物が貝ではなかったり、鳥の名前が付いた貝があったり、さまざまな発見があって楽しかった」と話す。
清野さんは「子どもたちは大人なら除外しそうな漂着物を先入観なく持ってくるので面白い。北斗の水くみ海浜公園は釣川の河口が近く、海だけでなく川から流れてくる漂着物も多い。自ら拾った漂着物から考えを膨らませ、探求心を身に付けてほしい」と話す。
同イベントは8月20日にも開催する。開催時間は10時~16時。先着順に受け付ける(人数多数の場合は整理券を配布)。漂着物の持ち込みは1人につき4点まで。油や危険物の入った缶・瓶・容器、注射器、毒を持つ生物、腐乱した死骸、1平方メートル以上の物は持ち込み不可。