国内外の「手しごと」を取り扱う「ギャラリー杜胡(toco)」(宗像市稲元4)が2月18日で1周年を迎えた。
およそ築70年の古民家を店舗として、宗像市をはじめ、国内外の「手しごと」を取り扱う同店。常設として、トルコのキリム(遊牧民の伝統毛織物)、ラオスの「手しごと」(モン族の刺しゅう)、陶磁器などの器を扱う。不定期で企画展も開き、現在は東西アジアのテキスタイルを集めた「アジアの布展2022」を2月23日まで開催している。
取り扱う品物の共通点は、機械による大量生産ではなく「手しごと」である点。地域の独自性があり、作り手の顔が見えるなど「背景のある物」にこだわる。例えば、トルコのキリムは、商品として新たに作られたものではなく、婚礼の際などに家族の幸せを願って織られた50年、60年前の物など、生活の中で使われていたオールドキリムを扱う。そこには「品物を通して、国や文化を知り、人々の暮らしに思いにはせてほしい。物が簡単に手に入り、安易に廃棄される現代だからこそ、こうした品物との出合いが、世代を超えて物を大切にするきっかけになれれば」という店主の田中さんの思いがある。
田中さんは「今後も、地元宗像や世界の、まだその魅力が知られていない物や人を紹介していきたい。コロナ禍だからこそ、古民家でゆっくりと良い物に触れ、心満たされる時間を過ごし、明日への活力にしてもらえたら」と2周年へ向けた思いを話す。
営業時間は11時~18時。木曜定休。店前に駐車場あり。