レストラン「ぶどうの樹」などを展開する「グラノ24K」((岡垣町手野)がワイナリー工場を新設して半年が過ぎた。
同社は、先代社長の小役丸卯太郎さんの夢だったワイナリー建設を3代にわたり夢見てきた。卯太郎さんの孫に当たる取締役の敏幸さんは、祖父の夢をかなえるため、22歳から5年間、オーストラリアのワイナリーなどでワイン造りを学んだ。その後、宮崎県にある五ヶ瀬町ワイナリーで修業した後、自社工場を新設した。
ワイナリー(約330平方メートル)では、ブドウ品種「富士の夢」約4トンを使い、大型の機械に流し込む。茎や種子は取り除かれ、果実と果汁を機械で分離し醸造用タンクへ送られる。2週間かけて低温発酵し醸造。「富士の夢」の香りを損なわないようタンク内を一日数回かき混ぜる。赤、白、ロゼをボトルに詰めて出荷している。
敏幸さんは「ワインができて出荷していく中で、元々は祖父の夢だったのが会社の夢になり、スタッフの夢へとつながっきているのを感じることができてとてもうれしい」と話す。
同社では、ワイナリーを中心とした地域作りも目標に掲げる。来年度はワイン販売所を併設した物販所や自然をテーマにした宿泊所などもオープン予定。