一般社団法人「宗像観光協会」が11月、地域の観光を盛り上げる観光地域づくり候補法人(以下、DMO)に認定された。
DMOは、地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役。候補と付いているのは、3年後の本法人に向けた準備期間であり、この間に国へ申請した計画を達成していく必要がある。
舵取り役として多様な関係者と協働しながら目標を達成するために、地域の関係団体関係者から成る同協会理事メンバーを中心に、公共交通機関、ホテル組合、スポーツ施設、道の駅、行政、そして商工会、農協、漁協などとも協働することで「これまでにできなかった連携事業を行い、観光で地域を盛り上げていく」という。
同協会の稲田事務局長は「宗像は日帰り観光客が多く、DMOとして第一ターゲットは福岡市、北九州市そして筑豊地区のシニア層。続いてファミリー層へのプロモーション。その次に宿泊へとつなげていきたい。意外だったのが福岡県内からの宿泊者が3割もいた。それはホテル組合などからの情報で分かった。そうした各業種の持つデータを組み合わせ、事業連携することで地域事業者に観光で儲けてほしい。そのための中核組織としてのDMOになりたい」と話す。
DMO認定のメリットについて、「自治体経由でしかできなかった国の補助金申請が、これからは直接できるようになり、情報も直接入ってくる。条件に合う内容を取捨選択して、事業者に提案したり、逆に提案してもらったりして、協議会で承認されれば実行する、といったことが今後できるようになる」という。
「認定されたばかりで模索していることも多いが、まずは観光事業者の皆さんとさまざまなことに取り組んでいきながら、本法人化を目指したい」と意気込みを見せる。