宗像市光岡で11月、古墳時代の竪穴建物7棟、掘立柱建物1棟、溝1棟が発見された。
遺跡の名前は「光岡六助遺跡」。1970(昭和45)年に行われた遺跡分布調査の際に名付けられた。同遺跡は周囲の土地よりわずかに高い土地に位置しており、弥生時代から古墳時代にかけての集落。1995(平成7)年と2020年に行った発掘調査では、竪穴建物18棟、掘立柱建物2棟、古墳時代の人が使っていたと考えられる土器も見つかった。
今回は光岡で商業施設が開発されるのを機に、集落の続きがあると想定されていたため、発掘調査が行われた。2020年度の発掘調査では、弥生時代の稲刈り道具である「石包丁」も発見されている。出土した土器は専門技師によって修復され、「海の道むなかた館」に保管される。
宗像市世界遺産課の太田さんは「今回の発掘調査では、日本人があまり作らない溝や日本で作られていない土器が見つかった。光岡は他の集落や外部との交流が盛んな場所で、1000年以上の前の光岡には渡来人が居た可能性が高い」と話す。
見学会では、光岡周辺の住民約100人が参加し、遺跡の説明を受けた。当初は遺跡の説明時間20分、遺跡の案内10分を予定していたが、1時間を経過しても遺跡について質問する住民の姿もあり盛り上がりを見せた。