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福津にコーヒー店「ミタニコーヒー」 大学時代からの夢かなえ常設店開く

コーヒー豆を焙煎する三谷晃代さん

コーヒー豆を焙煎する三谷晃代さん

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 福津に「ミタニコーヒー」(福津市奴山)がオープンして12月11日で3カ月がたった。

コーヒーとおやつ

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 自家焙煎(ばいせん)のコーヒーと自家製のスイーツを提供する同店。店としてオープンする前はイベント出店や他店舗の間借りなどで限定営業していた。

 店主の三谷晃代さんは大学時代にコーヒーが好きになり、大手コーヒーチェーンでアルバイトをする中「いつかは自分の店を持ちたい」と思うようになったという。店を持つための経験として、福津のカフェ「くつろぎ珈琲」(若木台)で働きながら、コーヒーのいれ方をはじめ接客などを学んだ。「店のカウンターからお客さんを見た時、自分が提供したコーヒーやスイーツで元気になっていく様子や、くつろいでいる様子を見て、コーヒーを提供される側ではなく、提供する側でありたい、ずっとカウンターからお客さんを見る立場でありたいという思いが強くなった」と修業当時を振り返る。

 ミタニコーヒーの屋号を使い始めたのは、この修業時代から。「宗像市のカレー店を訪れた際、コーヒー店を開くのが夢という話をしたら、『じゃあうちでやってみないか』と声をかけられ、ミタニコーヒーの名でコーヒーを販売するところからスタートした」と三谷さん。その後もライブやイベントの際は、この屋号を使って活動するようになった。福津のカフェ「IRIE cafe」に出店するなど、店に所属しながら自らの屋号での活動の場を広げてきたという。「お客さんにも徐々に名前が知られるようになり、応援してもらえた。独立するためになる情報を飲食店の方々からたくさんもらい、助けてもらった。何よりも修業先である店のマスターも後押ししてくれ感謝している」と振り返る。

 現在の店も宗像市内のカフェ店主の紹介だったという。「現在の物件の大家を紹介してもらった。コーヒーの焙煎機や場所、立地条件の全てが理想通りで、迷わずその物件に決めた」と三谷さん。焙煎機もコーヒー店のネットワークから受け継ぐかたちとなり、「本当にいろいろな人に支えてもらって今がある」と思いを語る。

 物件と焙煎機に出合い、三谷さんは修業先の「IRIE cafe」を卒業し、自分の店を持つ決意したという。「宗像、福津にはすてきな人が大勢いる。この土地が大好きになったので、店を出すなら福津や宗像と決めていた。おばあちゃんになってもこの場所は離れたくない」と話す。 

 古民家の改修は同じく、飲食店の知り合いから紹介してもらった地元の建築設計事務所が担当。「元々は住宅だった場所を店舗へ改装する工事になったため大変な部分もあった。お客さんがくつろげる空間を実現するため、自分のこだわりを詰め込んでもらった」と振り返る。

 「自分の味を表現するため、豆は自分で焙煎すると決めていた。豆の味、コーヒーの味、スイーツ、そして空間全てをトータルコーディネートするイメージ」とコーヒーへのこだわりを語る。コーヒーの抽出方法は空気圧を利用して抽出する「エアロプレス」という方式でいれる。「オペレーションに手間がかかる方式だが、自分が焙煎したコーヒー豆の味を表現しやすい方法」と話す。

 「コーヒーのある空間を作ることをずっと夢に描いてきた。訪れた方にはコーヒーとスイーツのある空間で、くつろいでもらえる店づくりをしていきたい」と思いを語り、「コーヒーの提供以外にも、アーティストの個展を行うなどの新しいチャレンジや進化も忘れないようにしたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は13時~19時(土曜・日曜・祝日は13時~14時30分、14時45分~16時15分の時間枠のみウェブ予約制)。木曜・金曜定休。

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