サンリブグループの移動販売事業「移動スーパーとくし丸」が宗像市内での巡回営業を始めて1カ月がたった。
サンリブの店舗を商品の出荷拠点として、食品(生鮮食品含む)や生活用品など約400品目を小型車両に積み込み、地域を巡回して対面販売を行う同事業。2018(平成30)年にマルショク山王店(北九州市)でスタートし、宗像以外にも古賀や直方など、グループ全体として現在17エリアで展開している。今回、新たに出荷拠点となった「サンリブくりえいと宗像店」(宗像市くりえいと1)の古賀裕輔店長は「移動販売は買い物に困っている地域の皆様の食を守るだけでなく、地域の見守り活動にもなる。食と命を守る社会貢献ができれば」と事業への思いを話す。
現在、宗像市内を巡回する「移動スーパーとくし丸」は1台。オーナーの竹田和彦さんが積み込みから運転、販売までを1人で行う。車両のスピーカーから音楽を流して到着を知らせ、個人宅や老人ホームなどに停車して販売。車両に積んでいない物でも客から要望があれば、次回の販売時に届けるなど、昔ながらの「御用聞き」も行っている。
老人ホームの利用者で毎週「とくし丸」を利用する女性は「やはり自分で見て選んで買い物をするのは楽しい。次回これを持ってきてほしいとお願いできるのもうれしい」と話す。
竹田さんは「孫が生まれたのを機に新しいことにチャレンジしようと思い、とくし丸のオーナーになった。まだ始めて1カ月なので大変なことも多いが、お客さまから『来てくれて助かる』と言われるのがとても励みになる。買い物で困っている方たちに、もっと『移動スーパーとくし丸』のことを知ってもらえたら」と今後へ向けた抱負を話す。