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【姉妹都市交流】宗像市と金海市の絆と歴史 ~金海への行き方も紹介~

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 1. はじめに

 宗像市と韓国・金海(きめ)市は1992(平成4)年に姉妹都市を締結し、スポーツや美術、祭りなどを通じて交流を深めてきました。
この記事では、両市のこれまでの歩みや歴史的背景、文化的なつながりにスポットを当ててご紹介します。
参考情報として、宗像市から金海市へ訪問する際に役立つ「金海への行き方」も併せて掲載しています。

2. 姉妹都市交流の歴史

 宗像市と金海市の交流は1992年の姉妹都市締結で始まりました。それ以来、両市は民間レベルでの交流や文化事業、スポーツなど多岐にわたる交流を続けています。
2002(平成14)年には姉妹都市結縁確認書の調印と記念植樹が行われ、両市の絆はさらに強固なものとなりました。

 韓国の南東部に位置する金海市は、金海国際空港から約20キロの場所にあります。古代日本と朝鮮半島を結ぶ交易の玄関口であり、古代伽?(こだいかや)の首都として栄えた歴史を持ちます。
金官伽?の始祖であるキム・スロ王が建国した地であり、水路王陵や鳳凰洞遺跡など多くの古代遺跡が市内に点在しています。

 金首露王(きんしゅろおう)の王妃・許黄玉(きょこうぎょく)はインドから渡来したとされ、古くから国際交流の中心地でもありました。
こうした歴史的背景は、両市の文化政策や観光産業の大きな資産となっています。

 毎年春に開催される「金海伽?文化祭」には全国から多くの観光客が訪れ、伝統と現代が融合した多彩なプログラムが人気です。そのほか、許王后(きょおうごう)追慕祭や伽?琴演奏会、伝統工芸体験など、金海ならではの文化行事も多数行われています。

 2024年10月18日・19日にはユネスコ登録1周年記念イベント「世界遺産伽耶文化祭」が開催され、宗像市内事業者で宗像経済新聞を運営するComunion、くりえいと、COPむなかた大島の3社が訪韓。同イベントの「国際姉妹都市宗像市広報ブース」に出展し、宗像の和菓子専門店「鼓屋」の「鎮国饅頭(まんじゅう)」と「川崎製茶園」の茶を提供するなどして、宗像をアピールしました。



記事:https://munakata.keizai.biz/headline/733/
 ※宗像をアピールするズノウ日本語学校の生徒ら

 金海市はこれらの遺産を基盤に、歴史文化都市としてのアイデンティティーをさらに強化しています。金海伽?歴史公園の造成、伽?史研究の活性化、伽?文化デジタルアーカイブ事業なども進行中です。また、金海は釜山と隣接し、金海国際空港もある交通の要地です。産業、物流、観光の分野でも成長を続けており、伝統と現代、地域性と国際性を兼ね備えた都市として、今後も発展が期待されています。

3. 金海市の観光スポット 


・貝塚(金海鳳凰洞遺跡)
 金海鳳凰洞遺跡は、青銅器時代から三国時代にかけて形成された家跡や支石墓、建物跡などの生活遺跡が残る場所です。金海会賢里貝塚とも呼ばれ、鳳凰台がある丘陵とその周辺一帯に広がっています。青銅器時代の支石墓や石棺墓、三韓時代の貝塚や住居跡、歓呼などが発掘され、土器、砥石、木櫛、鉄のかすなどの遺物も見つかっています。発掘調査により、三国時代から大規模な集落があったことが判明しており、金官伽?邑落の中心地と推定されています。実際に歴史や遺跡、遺物を見ることができます。
住所:慶尚南道金海市鳳凰洞
行き方:加耶大方面の電車で空港駅から13駅目の「鳳凰駅」で下車(約22分)

 

 
・大成洞古墳博物館
 大成洞遺跡を集めた博物館で、4度の発掘調査で出土した資料を展示しています。金官伽?の実態や、この地が中心地であったことを確認できる博物館です。
1階の展示室では、導入・概観・古墳・交流・文化の5つのテーマで展示し、礼安里古墳群で出土した人骨を基に再現した騎馬や武士像、古代の葬儀の様子を復元した墓や遺物の模型などが見られます。映像やジオラマを活用した展示も特徴です。
営業時間:9時~18時(最終入場17時30分)
休館日:月曜と1月1日
住所:キョンサンナム道キムヘ市カヤエギル126
行き方:加耶大方面の電車で空港駅から15駅目の「博物館の駅」で下車(約24分)

 

 ・蓮池公園
 蓮池公園は金海市を代表する都心公園で、湖の周りには遊歩道や四季折々の花、さまざまな食べ物が楽しめます。入り口から駐車場に向かう途中には害虫駆除剤の噴射機も設置されているので、必要に応じて利用できます。湖にはハスの花や幼淵が植えられ、季節ごとに異なる魅力を楽しめます。夜にはレーザーや照明、音楽を使った噴水ショーが行われ、訪れた人に特別な思い出を提供します。
住所:慶尚南道金海市金官大路1368番キル7
行き方:加耶大方面の電車で空港駅から16駅目の「蓮池公園駅」で下車(約30分)

4. 食文化・旅行のヒント

 金海は四季がはっきりしており、宗像市と似た気候です。夏や秋は薄手の上着があると便利です。最近は温暖化の影響で4月や5月でも暑くなることがあるので、半袖も用意しておくとよいでしょう。

5. 【参考】金海国際空港から金海市への行き方

  金海市を訪れる際のアクセス方法について、初めての方にも分かりやすく紹介します。

・空港から金海市へのアクセス方法
空港駅の改札を通ると日本語での案内表示がありますので、初めての方も安心して利用できます。駅に着いたら改札を入って右方向へ進み、3階に上がると金海方面行きの電車に乗ることができます。左に進むと釜山方面です。

【空港駅の始発・終電時刻】

ササン駅方面:始発 5時33分/終電 24時9分
加耶大駅方面:始発 5時6分/終電 23時47分

・チケットの買い方・交通カードのチャージ方法
チケットの買い方
駅構内には2台の券売機があります。
右側の機械がチケット購入用です。画面右上には日本語表示もあるので、分からない場合は日本語を選択しましょう。

行きたい駅を選択し、年齢区分を選びます。
お金を入れるとチケットが発券されます。

※このチケットは、改札に入る時は交通カードのようにタッチし、出る時は改札に挿入して出場します。

・交通カードのチャージ方法
韓国の交通カードを持っている人は左側の機械でチャージできます。
カードを下部の紫色の部分に置きます。
画面右側でチャージ金額を選択しチャージします。
交通カードはコンビニでも購入できます。

6. まとめ

 金海は古くから宗像市と交流があり、歴史や文化遺産が数多く残る街です。実際に遺物を見学できる施設も多く、伽耶文化祭ではさまざまな体験を通じて金海の魅力に触れられます。釜山からのアクセスも良く、交通の便も抜群です。
これからも宗像市との交流を深め、金海の魅力をより多くの人に知ってもらいたいと思います。


金海市のホームページ(韓国語)
http://gimhae.go.kr/

 

編集後記

この記事は金海市三溪洞にあるズノウ日本語学校(日本語塾)の生徒が書きました。学校は誰でも楽しく日本語を学べる環境で、宗像市との長年の交流も続いています。通学する生徒は宗像市についても多くを学び、日本についての知識やさまざまな経験を積むことができます。先生たちは日本語だけでなく、日本の文化や知識も教えてくれるので、楽しく学べる塾です。 

記者:スヨン(ズノウ日本語学校の生徒)
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